糖尿病の基礎知識

糖尿病の本質は、インスリンホルモンの働きが低下して起こる代謝異常です。代謝異常を最もよく表す特徴は慢性的な高血糖ですが、不足したインスリンの働きを補うことにより代謝異常は改善し、血糖値を正常に戻すことが可能です。

  • 1. インスリン作用の不足 ⇒ 代謝異常

膵臓から分泌されるインスリンホルモンは、代謝を調節する働きをします。糖尿病は、インスリン作用が不足してその働きが低下するため、糖やタンパク質、脂質などの代謝異常を生じます。

代謝異常の変化は、主に血糖値の上昇として表れます。高血糖はインスリン作用不足の程度が軽い状態から見られるので、血糖値が高くなる病気と誤解されることが多いです。

  • 2. 代謝異常 ⇒ 様々な合併症(代謝疾患群)

代謝異常といってもインスリン作用不足が軽~中程度では自覚症状は無く、血糖検査を受けないと気付きません。無症状の代謝異常でも長期間持続すれば、合併症の発症リスクは高まります。

  • 細い血管の病気=糖尿病特有の合併症
  • 太い血管の病気=動脈硬化による合併症
  • 感染症
  • 3. インスリン作用の不足を軽減 ⇒ 管理された糖尿病

残念ながらこの病気は治りませんが、以下のインスリン作用不足を軽減させる治療を生涯継続していくことで、合併症の予防や進行を遅らせることが可能です。

  • バランスの取れた食事を摂る。
  • 身体活動を高める運動を行う。
  • インスリン注射や経口血糖降下薬を服用する。

糖尿病の診断

代謝異常の程度を表す血糖値とHbA1c値から判断できます。空腹時または75[g]OGTT2時間値または随時血糖値、およびHbA1c値に相当する血糖値が共に糖尿病型である場合がそうです。

糖尿病の存在

同一採血の血糖値およびHbA1c検査で確認できます。

  • 空腹時血糖値 ≧ 126[mg/dl] かつ HbA1c(NGSP)≧ 6.5[%]
  • 75[g]OGTT2時間値 ≧ 200[mg/dl] かつ HbA1c(NGSP)≧ 6.5[%]
  • 随時血糖値 ≧ 200[mg/dl] かつ HbA1c(NGSP)≧ 6.5[%]
糖尿病の有無:血糖値で「糖尿病型」を判定

糖尿病型の高血糖が別の日に2回確認できれば、慢性高血糖(=糖尿病「有り」)と判断できる。…

定義と分類

発症機序は何なのかという成因から分類される病型、インスリン作用不足の程度から分類される病態によって、治療戦略が異なるのは当然です。ただし、成因が何であっても、生活習慣や治療などによって病態は変化します。

糖尿病のまとめ
  • インスリン作用の不足に起因する代謝異常
  • この代謝異常は高血糖が特徴
  • 長期間の代謝異常で合併症が出現
糖尿病の定義と分類:発症機序と病期

インスリン作用の不足へ至るルートは、1.インスリンの分泌不全、2.インスリン作用に対する抵抗性、3. 1と2の両方 のいずれか。…

兆候と症状

最初の手がかりは、空腹時血糖値やHbA1cの上昇、尿糖といった検査から得られることが多く、典型的症状は著しい高血糖になって初めて表れます。「無症状だから」と放置して、慢性期合併症が表れてからでは時既に遅しです。

糖尿病発見の手がかり
  • 年1回の健康診断から
  • 血糖値やHbA1cの検査値から
  • 口渇、多飲、多尿といった一連の自覚症状から
糖尿病の兆候と症状:代謝異常に起因

糖尿病に共通する特徴は、インスリン作用の不足に起因する代謝異常の結果、初期の状態から高血糖になることです。…

予防と治療

健康的な食事を摂り、身体をよく動かし、適正な体重を保つことは、2型糖尿病の予防や発症を遅らせる、あるいは治療の効果もあります。食事療法と運動療法は患者が主体的に行うものですが、具体的に何をすればよいのか。

2型糖尿病の予防

発症リスクを低減させる行動により、予防あるいは発症を遅らすことが可能です。

  • 適正な体重を保つ。
  • 健康的な食事を摂る。
  • 身体をよく動かす。
糖尿病の治療

基本は食事と運動で、病型や病態に合わせて薬物療法が加わります。

  • 食事療法
  • 運動療法
  • 薬物療法

インスリン作用不足を軽減させるために、具体的にどうすればよいのか。それがわかったとしても、続けることができなければ無意味です。楽な方法は一つもありません。

糖尿病の予防と治療:食事、運動、薬の相乗効果

多くの臨床研究から効果があると確かめられた「診療ガイドライン」を見ることから始めるのがよいと思います。…

ブログ

緩徐進行性1型DM患者の1型と2型の狭間から病気を見つめながらゆっくりとブログ。

晴雲雨雪日々散歩
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