高額療養費の限度額適用制度

2007年10月26日に糖尿病と診断されて、「すぐ入院するように」と医師に言われました。

「診察室から入院病棟へ直行」という意味でしたけれども、当時は一人暮らしでいろいろ準備も必要でしたので、3日後の29日に入院することにしました。

入院に際して準備するものや注意点の説明を受け、「高額療養費の限度額適用認定証をもらってきて下さい」と言われました。

入院などで医療費の自己負担額が高額になった場合、年齢や所得に応じて決められている負担上限額の窓口支払いで済むようになるので、高額療養費の限度額適用制度を利用してください、とのことでした。

患者側は高額の現金を用意する必要が無く、医療機関側は医療費の未回収を防止できる、という双方にメリットがある制度です。

高額療養費の限度額適用認定証の利用

従来から、高額療養費制度という保険給付がありました。

医療機関や薬局の窓口で暦月(月の1日から末日まで)に支払った自己負担額が、所得や年齢に応じて定められた負担の上限額を超えた場合、事後に高額療養費の支給申請を加入している公的医療保険に行うことにより、この越えた金額が後日支給される制度です。原則、申請しないと給付を受けられません。

負担の上限額は、70歳未満の場合、次のとおりです。

  • 上位所得者:150,000円 +(医療費-500,000円)× 1[%]
  • 一般:80,100円 +(医療費-267,000円)× 1[%]
  • 住民税非課税:35,400円

2007年4月からは、医療機関が入院患者の高額療養費の支給申請を行うことができるようになりました。

患者は、公的医療保険から交付を受けた所得区分の認定証(限度額適用認定証)を医療機関に提示すれば、支払い時に用意する金額は「負担の上限額」までとなり、高額療養費の支給申請の手間も省けます。

月をまたぐ入院では高額療養費制度の自己負担額が増える

高額療養費の算定期間は、暦月の1ヶ月、月の1日から末日までです。暦月単位で医療費の自己負担額と負担の上限額を基に算定されます。

糖尿病の入院プログラムの多くは1週間から2週間ですので、月中旬までに入院し月末までに退院すれば、高額療養費の算定は1回で済みます。

筆者は10月29日に入院し、11月12日に退院したので、10月29日から10月31日までの医療費77,500円(3割で23,250円)を1回算定、11月1日から11月12日までの医療費285,520円(3割で85,650円)を1回算定の計2回の算定で、入院の医療費は363,020円(3割で108,900円)でした。

住民税非課税区分(35,400円)の限度額適用認定証を提示した場合、1回目の算定で自己負担額23,250円、2回目の算定で自己負担額35,400円の計58,650円の自己負担額となります。

月初めに入院し月末までに退院して算定が1回だけでしたら、自己負担額は35,400円になっていたところでした。

上の例のように、月をまたぐ医療費の自己負担額は増えてしまいますけれども、高額療養費制度の算定の仕組み上仕方がないものです。

月前半に入院した方が自己負担額は少なくなりますが、命にかかわってきますから決して勧めません。