C-ペプチド低値かつ高血糖は1型糖尿病を示唆

C-ペプチドは、インスリンの前駆物質であるプロインスリンのうち、C鎖に相当する部分のアミノ酸31個から成るタンパク質です。

プロインスリンの構成
  • プロインスリン:A鎖-C鎖-B鎖
    • インスリン:A鎖-[ジスルフィド結合]-B鎖
    • C-ペプチド:C鎖

図1.プロインスリンからインスリンとC-ペプチドへ:プロインスリンが酵素により切断されて、インスリン1分子とC-ペプチド1分子に分かれる。

プロインスリン1分子からインスリン1分子とC-ペプチド1分子が分離し、両者は膵β細胞から同時に分泌され、血中を循環することになります。

C-ペプチドは、膵β細胞からのインスリン分泌能を反映しますので、糖尿病の型を区別するための手段のひとつとして測定されます。

C-ペプチド

プロインスリンは、酵素による切断後にC-ペプチド1分子となる中央部分の断片と、その両端断片(インスリンのA鎖とB鎖)がジスルフィド結合してインスリン1分子となっている2つのペプチドから構成されます。

インスリンが膵β細胞から分泌されるとき、同じモル数のC-ペプチドも門脈循環に放出されます。

  • C-ペプチドのレベルは、膵β細胞からのインスリン分泌能を反映する。

1型糖尿病の特徴であるインスリン欠乏かどうかを見るのであれば、24時間尿中CPRがより目的に沿った正確な値が得られると考えられます。

インスリン分泌能
  • 正常:40[μg/day] ≦ 24時間尿中CPR ≦ 100[μg/day]
  • 半インスリン依存:20[μg/day] < 24時間尿中CPR < 40[μg/day]
  • インスリン依存:24時間尿中CPR ≦ 20[μg/day]
尿中C-ペプチド検査と抗GAD抗体検査 [糖尿病教育入院5日目]

緩徐進行性の1型であっても、発症機序は膵β細胞の自己免疫性破壊によるインスリン供給不全です。インスリン分泌能は残っているので、病態は…

1型と2型(あるいはMODY)との区別手段

高血糖は、膵β細胞のインスリン供給より身体のインスリン需要が上回ってしまった結果です。インスリン供給の面から高血糖を捉えると、C-ペプチドに次のような違いが見られます。

インスリン依存的にグルコースを利用する組織・細胞のインスリン感受性が低下している場合、インスリン分泌が増加しているにもかかわらず高血糖になります。

  • C-ペプチド高値↑ and 高血糖↑ ⇒ 2型の特徴

インスリン感受性がほぼ正常でインスリン分泌が少なくても、高血糖になります。

  • C-ペプチド低値↓ and 高血糖↑ ⇒ 1型の特徴

1型と2型あるいはMODYの臨床的特徴はオーバーラップしますので、膵島関連自己抗体の有無や発症年齢、発症に至るまでの経過や症状、肥満の有無や過去の体重歴、糖尿病の家族歴などと同じように、C-ペプチドは型を区別するための手段のひとつです。