富良野八幡丘の牧場納屋と2本の木(1984年)

1984年は間を置かず二度、北海道をツーリングした。

8月が初めての北海道で、青森からフェリーで函館に渡り、主に積丹を見て回った。バイク旅だから、計画も立てずに行き当たりばったり。昔は事前情報を得難くて、現地に行かないとわからないことが多かった。

二度目は9月から10月にかけて。目的はあったものの予定は未定で、富良野と美瑛に行くことになったのは偶然だった。その時、富良野で撮ったのが下の写真。

丘状の牧場の中に納屋が建っている。横には木が2本。雲ひとつ無い青い空。富良野八幡丘で1984年10月9日撮影。フィルム+固定焦点コンパクトカメラの組み合わせ。サイトのページヘッダー背景や Facebook のカバーフォトに使用。

撮影から30年以上経ち詳しい場所は思い出せず、果たしてまだ残っているのだろうかと思い、「エア・旅」に出かけてみた。

「純とれいが雨宿りした納屋」なのか?

1984年10月に、富良野市八幡丘近辺で撮ったことは憶えていた。時期的に近い『北の国から’87初恋』で使われた「純とれいが雨宿りした納屋」がそうなのかと思ったが、検索した画像を見ると屋根の形状が違う。

納屋の横に特徴的な2本の木が確認できればよいのだが、雨宿りした納屋の写真からは無理だった。フェニックス牧場(『北の国から』では北村牧場)の近くに建っていて、『2002遺言』撮影時に雪の重みで潰れ、その後は取り壊されたらしい。

フェニックス牧場は、道道253号線を八幡丘会館(『北の国から』では中の沢小学校)から西に少し行ったところに今でも建物が残っている。Google マップのストリートビュー画像から確認できる。

しかし、立ち入った記憶が全くないので、ここではない。

三好牧場なのか?

道道253号線を八幡丘会館から1kmほど麓郷方面に行き、左側を Google マップのストリートビューで注意深く見ていくと、三好牧場の看板を確認できる。

そこの防雪柵の隙間から西方向に目を向けると、300mほど先に赤い屋根の白い建物と1本の木(ストリートビュー画像)が見える。地面の起伏具合などは、そっくりである。

さらに、上の写真ウィジェットの7枚目「富良野 八幡丘 2」を見れば、撮影場所はここで間違いないだろう。

2006年頃には赤い屋根の白い建物に近い方の木が枯れており、2009年には1本になっていたようだ。

にこぷんハウス

赤い屋根の白い建物は、赤い屋根の黄色の「家」だった時期がある。883R_blogによれば、1989年にはこのカラーリングだった。

NHKテレビ『おかあさんといっしょ』で人気の「にこにこぷん」が、富良野八幡丘(のびのび村という設定)で初めてのオール野外ロケのドラマを制作。黄色の「家」は、じゃじゃまるたちが暮らす「にこぷんハウス」(ちぇりあんDAYSに、絵本の中の「にこぷんハウス」の写真が載っている)。

派手な色になった納屋は、じゃじゃまる、ぽろり、ぴっころと一緒に写っていると意外と馴染んで見える。そして、のびのび村には「にこぷんハウス」だけが残った……。

スポットライトはあたらない

丘状の牧場の下にトラクターがある。2年後の1986年7月、この場所に再度訪れている。納屋の概観に変わりはなく、使うことがなくなったと思われるトラクターなどが置いてあった。

『北の国から』ロケ地・麓郷情報マップ(pdf)に「牧場納屋と2本の木」の場所は載っていない。連続ドラマのオープニングで、大滝秀治さんと竹下景子さんのクレジットタイトルの背景がこの場所のような気がする。「納屋と2本の木」は映っていないのだが。

黒板五郎の家などが点在する麓郷地区が観光スポットになったのは、「麓郷の森」がオープンした1984年以降だと思う。『北の国から '84夏』はドラマスペシャルの2作目。北海道ツーリング中に観たはずなのだが、このドラマ自体を知らなかったので記憶にない。

「麓郷の森」を訪れた後に八幡丘に行った理由は特にない。富良野市街→道道544号線→麓郷→道道253号線→富良野市街という周遊ルートだったからだが、富良野市街へはダートの下り坂を走らなければならず、結局引き返したのだった。

現在は道道253号全線舗装路になったものの、ディープな観光客以外は通過するだけだろう。『にこにこぷん』より『北の国から』の方がよく知られている訳で……。

中の沢小学校や北村牧場を見るより、黒板五郎の家を見に「麓郷の森」へ行きたいと思うのが普通な訳で……。